久しぶりの有意義な本に出会いました。
写真とはなにか?
何を基準に撮影をするのか?
今混迷する写真業界にあって、写真とは何かを淡々と語るルイジ・ギッリの語り口はシンプルに写真の本質を語っています。
デジタル全盛の今だからこそ、写真とは何かを考えるのにとても役立つ本です。
この本は実際の講義テープを書き起こしているので、まさに講義を受けている気分にさせてもらえます。
著者の静かな語り口は、決して写真がどうあるべきかということに強制することもなく力まずに伝えていきます。
彼はいいます。「歴史上の偉大な写真家たちが、カメラ一台とレンズ一本とストラップ一本だけで歩きまわり、どれほど素晴らし作品を残したことでしょう」と、まさに至言です。
あくまでもシンプルに撮影する彼のスタイルこそ真の写真スタイルかもしれません。
常に感性の赴くままに撮影しているようですが、写真のメカニズム・知識・技術があってこそ実現されるものであることもこの本から伝わってきます。
是非ご一読ください。
ひとりの孤高の写真家を知り、写真の本質を知ることが出来る名著です。写真の本質を知りたい方には絶対おすすめします。
そして、何度も繰り返して読むことをお勧めします。