スロトボと聞いただけで拒絶反応を示す人が多のですが、利用方法によっては作品にインパクトをつけることが出来るので、とても便利なツールです。
しかし、その使い方はあまり知られていません。
基本的には補助光源として使用する方法が一般的ですが、それ以外にポイント強調にも使われます。(全ての参考作品は焦点距離が28mmです。)
まずは日中シンクロで補助光源とした使用例です。(2の写真)
1.ストロボ無しに日中シンクロをした作品が、2.ストロボ使用になります。この場合は使用している絞りよりも1絞り程度弱い光を当てています。1.の作品はf11で1/80秒という露出なので絞り11(GN.11)で1.5m程度での距離から24mmの照射角度です。
実はストロボは光の量も大切ですが、照射角度は作品に大きく関わってきます。このような補助光源として使用する際にはできるだけ広角にして光を回します。もちろん、ストロボの設定を純正ストロボを使用してフルオートで撮影すれば十分画角をカバーできるので問題ありません。
次に、ポイント強調(擬似夜景)の場合です。(4・5)
3.ストロボ無しにあるような、背景を暗くして、スポット的にメインの被写体に光があたっているように撮影したい場合は、画角を望遠側にします。もちろん照射角度が広くても近づけば、当る角度は狭くなりますが、今回のような画角であれば、画面の中にストロボが写ってしまいます。
よって、このような撮影をする場合は、ストロボの照射角度を望遠側にします。この時オートストロボを使っていると照射角度は使用しているレンズの画角になりますので、照射角度をマニュアル(手動)で設定する必要があります。
今回の露出データは3.4.5共に絞り16、1/125秒です。
上段1.2.の露出よりも、かなりマイナス補正をかけて撮影していますので全体は暗くなっています。一見すると24mmのほうがストロボの効果は出ていますが、作品として考えるならば、主題のみに光があたっている方が効果的です。
このようにストロボを使用する際には、補助光として使用する場合、メイン光源として使用する場合によって照射角度を調整するということにもチャレンジしてみてください。
尚、作品はその意図により使用方法が違ってきます。あくまで一例として覚えていただき、状況によって臨機応変に角度、光量・距離を調整しましょう。