FOVEONの実力

黒姫高原のコスモス
黒姫高原のコスモス

動画でも紹介しましたが、この作品はシグマのDP1Merrill(35mm換算で、28mm単レンズ装着)というコンパクトカメラでの撮影です。コンパクトカメラ(ミラーレスを含む)は気軽で使いやすいという利点の反面、画質や色再現・階調などを犠牲にしなければならないので、作品制作にはちょっと不向きなカメラが多いのですが、このカメラは一線を画するカメラです。
サイト上でこの作品の画質が十分伝わるかどうか心配ですが、文句なしに素晴らしい質感描写をするカメラです。詳しくは、シグマのサイトをご覧いただければお分かりになると思いますが、最近の作品はこのカメラやSD1Merrillでの撮影がかなり多くなっています。画質にこだわる方にはぜひおすすめしたいカメラです。

シグマのサイトです。(とてもユーザー対応の良いメーカーです)

↓ ↓ ↓

http://www.sigma-photo.co.jp/index.html

しかしながら、デメリットも有ります。

まずはズームレンズではなく、レンズ交換もできない単レンズということです。

28mmだけだと画角が一つで不安だと思う方、そんなことはありません。

ブローニーフィルムを使用するローライフレックスというカメラは、標準レンズのみの二眼レフカメラですが、数々の名作を残しています。

そうです。

まさに、DP1Merrillは現代のローライフレックスと呼ぶにふさわしいかもしれません。標準レンズ版のDP2Merrill、望遠レンズ版のDP3Merrillとまさにローライを彷彿とさせるラインナップです。

そして、処理時間の長さです。撮影終了後、画像確認は少し待たなくてはなりません。それと、バッテリーの持ちも悪く、RAW画像だと40枚程度(画像確認や長時間露光を頻繁にすれば、更に持たなくなります)。よって、予備バッテリー(安価です)は必須です。

つまり、少々扱いが厄介なカメラです。

更に、現時点ではLightroom5.2(Photoshop)でも対応していません。

私は、専用ソフトでTIFFに変換し、再度Lightroomに読み込んで処理しています。

しかし、その圧倒的な画質は一眼デジタルカメラでは得られないものです。

ここまで宣伝のようになってしまいましたが、実は画質と構図はとても密接に関わってくるのです。

つまり、35mmカメラのような画質は動感やシャッターチャンスで作品制作される方に向いていますし、中判カメラや大判カメラのような画質にこだわる方は構図に落ち着きがあったほうが向いています。よって、極端なパースや瞬間を捉えることに不向きですし、そうする必要もありません。

中判カメラ並みの画質の写真を撮りたいが、大きい・重い・高価の3大敬遠している方は、DP1Merrillは、まさにピッタリだと思います。