センスのある人とセンスのない人。
どこが違うのでしょう?
写真の教室でよく、私はセンスが無いという人がいます。
実は、この言葉は間違っています。
センスが無いのではなく、センスを発揮できる機会がなかっただけなのです。
はっきり言いますと、センスは環境で、遺伝はしません。
センスある人は、センスある人のもとに暮らしたり、センスある人が近くにいたりするからセンスがあるのです。
もちろん、例外はあります。しかし、例外はあくまでも例外であって、基本的には環境がセンスの要(かなめ)です。
それともう一つ。
技術です。
写真は、カメラを使って現像をしてプリントをする。
DPEとは、Develop(現像)・Print(焼増し)・Enlarge(引き伸ばし)と言う意味ですが、デジタルカメラではレタッチ(現像・テスト印刷)・引き伸ばしというプロセスです。
ということは、写真はこの全てをもって写真ということです。
最近はネットで写真をアップするだけで、プリントしない人も多いそうですが、厳密に言うとこのままでは、写真とはいえないのです。
プリントしてこそ写真であって、そのプリントをするために、露出やプリントの調子を調整して作品にすることこそが写真といえます。
では、どうしたら綺麗なプリントが出来るのしょうか?
写真を始めたばかりの方は、特に感じるかもしれませんが仕上げの調整をしようとすると逆にオリジナルよりも色が変になり、結局なにもしないほうが良かった。という経験はありませんか?
これは、何もしないほうが良いというものではなく、何も出来なかったということなのです。
では、この技術はどうして身につけるのか?
それは、技術力をもったベテランから学ぶ以外にありません。
学ぶということは、時間の短縮です。
自分一人では中々到達できない地点に一足飛びに到達できる。
すなわち、経験者は多くの経験を経て現在に至っている。
経験者の知識を得て、繰り返し学ぶことでレベルは急速に向上します。
写真とは、多くの知識と知恵と技術があってこそ、自在に表現できるのであって、単に感性(センス)だけあっても表現し得ないのです。
ですから、この環境に身を預けて、繰り返し努力をする。
これこそ上達の秘訣です。
決して、簡単ではありません。
しかし、レベル向上することによって大いなる高みより写真の全てを見渡せる。
この気持よさは何物にも代えがたい悦楽を得られるのです。
是非、より良き環境に身をあずけることをお勧めします。